紅茶の種類でよく耳にする「ダージリン」。
これは、インドのダージリン地方でとれた紅茶を指しています。
インドで唯一中国種の生産に成功しました。
(「え?インドで中国種ってどういうこと?」という方は
『茶葉の違い』も読んでみてくださいね☆)
インドといえば世界の紅茶の生産量の半分を占めている世界一の紅茶生産国です。
(国民が毎日何倍もチャイを飲む)
ではダージリンの茶葉がどんなところで育って、どのように収穫され、いつがベストシーズンなのかご紹介します。
育つ環境
ダージリンの町は標高2300mという高地にあります。
2300mってピンときませんよね。
富士山の6合目とか、日本アルプスの山々の山頂くらいの高さです。
茶園も300mから2200mの険しい斜面に広がっています。
足下が不安定なうえ、重たい摘んだ茶葉を背負って作業するので、男性が手作業で作業します。
高所にあるため、日中と朝晩の気温差が激しい特徴があります。
そして毎日、4・5回霧が発生し、ヒマラヤからの風が霧を晴らします。
霧で茶葉が湿り、日光に乾かされるのを繰り返すのです。
この独特な環境が「紅茶のシャンパン」と呼ばれるほどのマスカットを思わせるフルーティーな香り、極上の爽快さを感じる引き締まった渋味、深いコクのある味わいを生みます。
製造過程には今でも手作業が残っており、品質を高めています。
生産量より高品質を追求している紅茶です。
茶葉のグレード(茶葉の形状)
ダージリンはOP(オレンジ・ペコー)タイプがほとんどです。
ダージリンの独特な香味を生かすためです。
BOP(ブロークン・オレンジ・ペコー)、
FOP(フラワリー・オレンジ・ペコー)
も一部作られています。
(オレンジ・ペコーってなに?という方は『葉の等級 フルリーフ』を参考にしてくださいね。)
フルリーフの等級はこちら↓↓↓

美味しいのはいつ?(ベストシーズン)
ダージリンは年4回茶摘みをします。
収穫するシーズンによって様々な味わいが楽しめます。
(3回目以外はよい品質の茶葉がとれます。)
ファーストフラッシュ・・・3月~4月
セカンドフラッシュ・・・5月初旬~6月下旬
(サードフレッシュ)
オータムナル・・・10月~11月
以下でそれぞれの特徴を詳しく見てみましょう。
*ファーストフラッシュ
3月~4月にかけてやっと芽吹いた新芽を丁寧に収穫した「一番摘み」の茶葉で仕上げたものです。
希少価値の高いゴールデンチップを多く含みます。
生産量も少ないので高価格です。
味、香り・・若々しい風味と香りが特徴です。
口に含むとほのかな渋みとまろやかさ、かすかな甘みが広がります。
新芽から生まれた紅茶ならではのフレッシュな味わいです。マスカットや、バラの花束のような香りがします。
水色・・透明感があり、淡い黄色みがかったオレンジ色が特徴です。
光が入ると黄金色に見えます。
ブラックティーで飲むことをおすすめします。
*セカンドフラッシュ
5月初旬~6月下旬にかけて収穫された茶葉で仕上げられたものです。
本来のクオリティシーズンはこの時期になります。
寒暖の差と濃い霧で茶葉がしっかり生育する環境で育った茶葉は、味・香り・水色ともにファーストフラッシュより強くなり、最高級のものが多く産出されます。
味・香り・・最も充実した味、香りで「紅茶のシャンパン」と賞賛されるほどふくよかでバランスがとれた味と香りです。
特に良質なものはマスカットのような香りとしっかりとした渋み、コクのある味わいが特徴です。
水色・・茶葉の色がファーストフラッシュよりも濃い褐色のため、水色は琥珀色に似た深みのあるオレンジをしています。
ブラックティーで飲むことをおすすめします。
*オータムナル
9月下旬~11月初旬にかけて収穫された茶葉で仕上げられたものです。
この時期は少量ながら上質の茶葉が摘まれます。
味・香り・・秋を感じさせるような落ち着いた風味でほのかな渋みと穏やかな味わいです。
香りは弱まっているものの、草や花を思わせる芳醇な甘い香りが特徴です。
水色・・バラを思わせる美しい赤みを帯びたオレンジ色で、
この色から「ロージーオータムナル」とも呼ばれています。
渋みが強く、水色も一番濃くなるため、ミルクティーで楽しむのがおすすめ!!
最後に
ダージリンってインドの地方の名前で、茶葉がとれる時期によって香りや味わいも異なるんですね。
飲み比べてみても楽しそうですね😊
同じインドでとれるアッサムとの比較もお楽しみに!!
アッサムティーの特徴はこちら↓↓↓

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